Ⅰ 一般的事項 Ⅱ 診療報酬明細書(様式第10)の記載要領

Ⅰ 一般的事項

「診療報酬請求書等の記載要領等について」(昭和51年8月7日保険発第82号。以下「一般記載要領」という。)別紙1のⅠと同様であること。

Ⅱ 診療報酬明細書(様式第10)の記載要領

1 診療報酬明細書の記載要領に関する一般的事項

次に掲げるもののほかは、一般記載要領別紙1のⅡ第3の1の(1)、(2)、(4)及び(9)と同様であること。

(1) 同一の被保険者等が2以上の傷病について診療を受けた場合においても、1件の診療報酬明細書(以下「明細書」という。)に併せて記載すること。

(2) 月の途中において保険者番号の変更があった場合は、保険者番号ごとに、それぞれ別の明細書を作成すること。高齢受給者証若しくは後期高齢者の被保険者証が月の途中に発行されること等により給付額を調整する必要がある場合又は公費負担医療単独の場合において公費負担者番号若しくは公費負担医療の受給者番号の変更があった場合も、同様とすること。
なお、月の途中にかかわらず上記変更が生じ、別の明細書を作成する場合、変更後の明細書に変更前の明細書の「患者基礎情報」欄及び「包括評価部分」欄の内容を記載すること。また、「包括評価部分」欄にはその旨(例社本より国保○年○月○日)を記載すること。

2 明細書の記載要領に関する事項

次に掲げるもののほかは、一般記載要領別紙1のⅡ第3の2の(1)から(9)まで、(11)から(13)まで、(33)から(35)まで及び(37)から(39)までと同様であること。この場合、入院分と入院外分に係る記載がなされている事項の場合にあっては、入院分の記載に係る例によること。

(1) 「保険医療機関の所在地及び名称」欄について
保険医療機関指定申請の際等に地方厚生(支)局長に届け出た所在地及び名称を記載すること。この場合、所在地とともに、連絡先電話番号を記載すること。

(2) 「分類番号」欄及び「診断群分類区分」欄について
「分類番号」欄及び「診断群分類区分」欄には算定告示別表11に掲げる「診断群分類番号」並びに「傷病名」、「手術名」、「手術・処置等1」、「手術・処置等2」、「副傷病」及び「重症度等」の内容のうち該当するもの全て記載すること。

(3) 「傷病名」欄及び「副傷病名」欄について
「傷病名」欄には診断群分類区分を決定する根拠となった「医療資源を最も投入した傷病名(医療資源を投入した傷病名が確定していない場合には入院の契機となった傷病名)」及びその対応するICD10コード(5桁まで(5桁目が存在しない場合は4桁まで、4桁目が存在しない場合は3桁まで)。以下同じ。)を記載すること。「副傷病名」欄には副傷病名及びその対応するICD10コードを記載すること。
なお、傷病名については、原則として、「電子情報処理組織の使用による費用の請求に関して厚生労働大臣が定める事項及び方式並びに光ディスク等を用いた費用の請求に関して厚生労働大臣が定める事項、方式及び規格について」(平成21年7月30日)別添3に規定する傷病名を用いること。また、別添3に規定する傷病名と同一の傷病でありながら名称が異なる傷病名については、「傷病名コードの統一の推進について」(平成22年3月26日医療課事務連絡)にとりまとめたので、これを参照し、原則として、傷病名コードに記載されたものを用いること。

(4) 「今回入院年月日」欄について
入院年月日(一般病棟以外の病棟(以下「対象外病棟」という。)から一般病棟に転棟した場合は転棟年月日)を和暦により記載すること。ただし、入院当初は診断群分類区分に該当しないと判断された患者が、その後、診断群分類区分に該当すると判断された場合には、医療資源を最も投入した傷病名が同一である患者については当該病院の入院年月日を、医療資源を最も投入した傷病名が同一ではない患者については診断群分類区分に該当すると判断された日を記載すること。
なお、診断群分類番号の上6桁が同一である傷病名での退院日の翌日から起算して3日以内の再入院があった場合には前回入院と一連の入院とみなした入院年月日を記載すること。

(5) 「今回退院年月日」欄について
退院年月日を和暦により記載すること。ただし、診断群分類点数表等による診療報酬額の算定を終了する場合には、当該終了日を記載すること。
なお、診断群分類番号の上6桁が同一である傷病名での退院日の翌日から起算して3日以内の再入院があった場合には、前回入院と一連の入院とみなした退院年月日を記載すること。

(6) 「診療実日数」欄について
① 「保険」、「公費①」及び「公費②」の項に、それぞれ医療保険(健康保険、国民健康保険、退職者医療及び後期高齢者医療をいう。以下同じ。)、第1公費及び第2公費に係る診療実日数を記載すること。なお、公費負担医療のみの場合の第1公費の診療実日数は、「公費①」の項に記載すること。
ただし、第1公費に係る診療実日数が医療保険に係るものと同じ場合は、第1公費に係る診療実日数を省略しても差し支えないこと。また、第2公費がある場合において、当該第2公費に係る診療実日数が第1公費に係る診療実日数と同じ場合は、第2公費に係る診療実日数の記載を省略しても差し支えないこと。
② 診療実日数は、入院日数を記載することとし、入退院日は、それぞれ1日として数えること。
なお、診断群分類番号の上6桁が同一である傷病名での退院日の翌日から起算して3日以内の再入院があった場合には、当該退院日の翌日から再入院の前日までの日数は含めないこと。

(7) 「転帰」欄について
当該患者の退院時における転帰については、以下の左に掲げる状態に応じ、右の番号及び状態を記載すること。
医療資源を最も投入した傷病が治癒したと判断される場合 1 治癒
医療資源を最も投入した傷病が軽快したと判断される場合 2 軽快
医療資源を最も投入した傷病が寛解したと判断される場合 3 寛解
医療資源を最も投入した傷病が不変と判断される場合 4 不変
医療資源を最も投入した傷病が増悪したと判断される場合 5 増悪
医療資源を最も投入した傷病による死亡の場合 6 死亡
医療資源を最も投入した傷病以外による死亡の場合 7 外死亡
一般病棟以外又は入院日Ⅲを超えている等に該当し対象外となった場合 9 その他

(8) 「傷病情報」欄について
① 「傷病情報」欄については、次に掲げるア及びイの事項については必ず記載し、ウからオまでの事項については該当がある場合は順次記載すること。「入院時併存傷病名」及び「入院後発症傷病名」については、診断群分類の決定に影響を与えない場合であっても、診療上、重要な傷病名は、記載する必要があること。この場合、「入院時併存傷病名」及び「入院後発症傷病名」については、出来高算定部分の記載内容にも配意しつつ、重要なものからそれぞれ最大4つまで記載すること。退院時処方の投与の原因となった傷病のうち、その発症が、診療報酬明細書の「傷病情報」欄に記載された傷病名及び該当する診断群分類と関連するものについては、傷病名を記載する必要はないものとすること。
なお、傷病名については、原則として、「電子情報処理組織の使用による費用の請求に関して厚生労働大臣が定める事項及び方式並びに光ディスク等を用いた費用の請求に関して厚生労働大臣が定める事項、方式及び規格について」(平成21年7月30日)別添3に規定する傷病名を用いるとともに、併せてICD10コードを用いること。また、別添3に規定する傷病名と同一の傷病でありながら名称が異なる傷病名については、「傷病名コードの統一の推進について」(平成22年3月26日医療課事務連絡)にとりまとめたので、これを参照し、原則として、傷病名コードに記載されたものを用いること。
ア 「主傷病名」
医療資源の投入量の多寡にかかわらず、医師が医学的判断に基づき決定した主傷病名を原則として1つ記載すること。
イ 「入院の契機となった傷病名」
今回入院し治療する必要があると判断する根拠となった傷病名を1つ記載すること。
ウ 「医療資源を2番目に投入した傷病名」
医療資源を2番目に投入した傷病名を記載すること。
エ 「入院時併存傷病名」
入院時に併存している傷病名(重要なものから最大4つまで記載すること。ただし、3つ以下の場合は記載傷病名のみとみなす。)を記載すること。
オ 「入院後発症傷病名」
入院後に発症した傷病名(重要なものから最大4つまで記載すること。ただし、3つ以下の場合は記載傷病名のみとみなす。)を記載すること。
② 心身医学療法を算定する場合にあっては、例えば「胃潰瘍(心身症)」のように、心身症による当該身体的傷病の次に「(心身症)」と記載すること。なお、この際のICD10コードは、身体的傷病に対応するコードによること。
③ 「転帰」欄に「7 外死亡」と記載した場合には、死亡診断書に記入した死因を記載すること。その際、傷病名の前に「死因」と明記すること。

(9) 「入退院情報」欄について
「入退院情報」欄については、次に掲げる②の事項については必ず記載し、①、③及び④の事項については該当がある場合は順次記載すること。
① 「一般病棟以外の病棟移動の有無」について
対象外病棟へ転棟又は対象外病棟から一般病棟へ転棟した場合は、「有」と記載すること。
② 「予定・緊急入院区分」について
予め当該医療機関に入院すること(入院日)が決まっていた場合は「1 予定入院」、それ以外の場合は「2 緊急入院」と記載すること。ただし、緊急入院等の場合のうち、救急自動車又はドクターヘリにより搬入された場合は「3 緊急入院(2以外の場合)」と記載すること。
③ 「前回退院年月日」について
当該医療機関において入院歴がある場合は、前回の退院年月日を和暦で記載すること。
なお、診断群分類番号の上6桁が同一である傷病名での退院日の翌日から起算して3日以内の再入院があった場合には前回入院を一連の入院とみなし、それ以前の退院年月日を記載すること。
④ 「前回同一傷病での入院の有無」について
当該医療機関において、今回入院時の入院契機病名と前回入院時に最も医療資源を投入した傷病名が同一(診断群分類番号の上6桁が同一)である場合に「有」を記載すること。

(10) 「診療関連情報」欄について
診断群分類区分を決定するために必要な以下の事項を記載すること。
① 入院時年齢(入院時月齢を含む。)、出生時体重、JCS(Japan Coma Scale)、Burn Index。
② 手術、手術・処置等1、手術・処置等2について、名称(医科点数表において区分・名称が定められている場合にあっては、その区分及び名称)及び実施日(実施予定として診断群分類区分を決定した場合には実施予定日)。
なお、手術・処置等1及び手術・処置等2において、同一の処置等が複数回実施された場合には、実施日に代え、当該入院における処置等の開始日。
③ 診断群分類点数表における重症度等に該当する場合にあっては、重症度等。

(11) 「包括評価部分」欄について
① 「包括評価部分」欄については、診断群分類点数表等に基づき、各月の算定式を記載すること。
(記載例参照)
② 入院月が複数月ある場合は、退院するまでの各月診療分を全て記載すること。
③ 退院月に適用する診断群分類区分が入院中の診断群分類区分と異なる場合は、退院月の「診療分」の下段に「調整分」と記載し、当該調整に係る調整点数を月毎に記載すること。その上で、退院月の診療分と調整分の合計点数を「○月請求分」として記載すること。
④ 診療報酬改定日以降の診療報酬明細書については、診療報酬改定日以前の請求月分までの算定式の記載を省略して差し支えないこと。
⑤ 外泊した場合は、「外泊」と記載し、外泊した日を記載すること。また、連続した2日を超える場合は、外泊の開始日と終了日を「~」等で結ぶことにより記載して差し支えないこと。なお、算定に当たっては、「出来高部分」欄に記載すること。
⑥ 診断群分類番号の上6桁が同一である傷病名での退院日の翌日から起算して3日以内の再入院については、「3日以内の再入院までの日○日、○日」と記載すること。なお、当該診療年月の月末日に退院した後、翌月3日以内に当該傷病名による再入院を行う予定がある場合には、「翌月再入院予定あり」と記載すること。

(記載例)
r1

r2

(12) 「出来高部分」欄について
① 算定した医科点数表における所定点数の名称及び点数を記載すること。なお、その記載は一般記載要領別紙1のⅡ第3の2の(20)から(32)までの例によるものとすること。
② 特定入院料を算定する治療室に係る加算の記載については以下による。
ア 特定入院料を算定する治療室に係る加算を算定した場合は、当該項目名及び点数を記載すること。
なお、救命救急入院料を算定している患者、特定集中治療室管理料を算定している患者及び小児入院医療管理料を算定している患者について加算がある場合にあっては、それぞれの加算後の点数を記載すること。
イ 救命救急入院料の算定に係る入院年月日と「今回入院年月日」の欄の入院年月日が異なる場合は、救命救急入院料の算定に係る入院年月日を記載すること。
ウ 新生児特定集中治療室管理料を総合周産期特定集中治療室管理料の新生児集中治療室管理料及び新生児治療回復室入院医療管理料と合計して22日以上算定した場合又は総合周産期特定集中治療室管理料の新生児集中治療室管理料を新生児特定集中治療室管理料及び新生児治療回復室入院医療管理料と合計して22日以上算定した場合は、出生時体重を記載すること。
③ 電子情報処理組織の使用による請求又は光ディスク等を用いた請求により療養の給付等の請求を行う場合については、請求する各点数の算定日ごとに回数を記録して請求するものとし、各規定により「摘要」欄に算定日(初回算定日及び前回算定日等の当該請求月以外の算定日を除く。)を記載することとされている点数については、その記録を省略することができる。ただし、平成24年3月診療以前分については、「摘要」欄に算定日を記載することとされている点数の各規定に従い、「摘要」欄に算定日を記録すること。

(13) 明細書提出時における診療行為内容の添付について
明細書については、その診療行為の内容がわかる情報(以下「コーディングデータ」という。)を別添様式により添付すること。
その場合の具体的な取扱いについては以下のとおりとする。
① 明細書及びコーディングデータについては、「電子情報処理組織の使用による費用の請求に関して厚生労働大臣が定める事項及び方式並びに光ディスク等を用いた費用の請求に関して厚生労働大臣が定める事項、方式及び規格」により提出すること。
ただし、それが困難な場合であって明細書を紙媒体により提出する場合についても、コーディングデータは別添様式により電子媒体にて提出すること。
② コーディングデータについては、明細書の該当月における包括評価による算定を行った期間の診療行為、医薬品及び特定器材の情報(以下「診療行為等」という。)を医科点数表の項目に従い入力すること。なお、特定入院料等を算定している期間については、当該特定入院料等に包括される診療行為等のうち、コーディングに係る診療行為等も併せて入力すること。

(14) その他について
① 「包括評価部分」欄及び「出来高部分」欄について、医療保険と公費負担医療の併用又は公費負担医療と公費負担医療の併用の場合は、左側から負担区分、診療行為の診療識別の順に、該当する「負担区分コード番号」(別表)及び「診療識別コード番号」(別表)を順次記載すること。
② 「出来高部分」欄の記載については、それぞれの診療行為を診療識別コード番号の昇順に順次記載すること。
③ 明細書の「傷病情報」欄、「入退院情報」欄、「診療関連情報」欄及び「包括評価部分」欄並びに「出来高部分」欄に書ききれない場合は、明細書又は明細書と同じ大きさの用紙に、診療年月、医療機関コード、患者氏名、保険種別(例:1社・国1単独1本入)、保険者番号(公費負担医療のみの場合は第1公費の公費負担者番号)、被保険者証・保険者手帳等の記号・番号(公費負担医療のみの場合は第1公費の公費負担医療の受給者番号)を記載した上、「傷病情報」欄、「入退院情報」欄、「診療関連情報」欄、「包括評価部分」欄、「出来高部分」欄の順に該当する所定の内容を記載し、続紙として、これを当該明細書の次に重ね、左上端を貼り付けること。
④ 当該病院における入院医療について、同一月において診断群分類点数表等に基づき費用を算定する日と医科点数表に基づき費用を算定する日がある場合は、明細書を総括表とし、「医科入院(様式第2(一))」明細書若しくは明細書又はこれらの明細書と同じ大きさの用紙(以下「出来高明細書」という。)を続紙として添付し、1件の明細書を作成すること。この場合、総括表の記載方法は、一般記載要領別紙1のⅡ第3の2の(1)から(9)まで、(11)から(13)まで及び(18)並びに本通知Ⅱの2の(1)と同様に記載し、「療養の給付」欄及び「食事療養」欄に当該明細書1件の請求額等の合計額がわかるよう記載すること。
なお、当該記載においては、総括表の「出来高」欄に医科点数表に基づき費用を算定することとなった理由を具体的に記載すること。

(例)
r

⑤ 当該病院における入院医療について、同一月に診断群分類点数表等に基づき費用を算定する入院医療が複数回ある場合は、④の例により記載すること。
なお、総括表の「出来高」欄に入院医療が複数回となった理由を記載すること。
⑥ ④及び⑤の場合において、各種(減・免・猶・Ⅰ・Ⅱ・3月超)のいずれかに○をする場合には、総括表及び明細書のいずれにも○をすること。
⑦ 入院中にやむを得ず他の保険医療機関の外来を受診した場合は、入院医療機関の明細書の「出来高」欄に「他医療機関を受診した理由」、「診療科」、他医療機関の名称、所在都道府県名(都道府県番号でも可)及び医療機関コードを記載すること。また、他の保険医療機関で行われた診療行為等の近傍に他と記載すること。

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